シロアリは名前にアリとついているためアリの仲間と思われがちですが、アリはハチ目に属しており、
シロアリはシロアリ目という別のグループに属しており、どちらかといえばゴキブリの中から
社会性を著しく発達させた系統の昆虫です。
見分け方もいろいろありますが、形で見分けるならくびれがあるのがアリで、ないのがシロアリです。
シロアリの被害が進行して床材の強度が低下してしまうこともありますが、湿気の可能性も考えられます。
床下の木材が湿気を吸って軟らかくなっているか、腐っている可能性があります。
現代住宅の床下は土台をマス席のように区切っており、
どうしても部屋ごとに空気が滞留しがちになります。湿気によって部材が腐朽してしますと強度が劣化し、
建物の寿命も短くなってしまうので湿気対策を考えなければなりません。
羽アリが飛び出したといっても決して居なくなったわけではありません。
羽アリ自体はシロアリの巣の中でも数パーセントを占めるに止まるため、
もし多量の羽アリを発見した場合は巣にはその数十倍のシロアリが生息していることになります。
シロアリにはコンクリートで土壌を覆っていても防御効果はありません。
シロアリは大顎で齧り取れる硬さのものであれば、孔を開けれるので
コンクリートやレンガ、プラスチック類も孔を開けて蟻道を構築します。
経年によりひび割れてくるコンクリートの隙間からも侵入してくる可能性は極めて高いです。
小さい穴がたくさん点在していれば、キクイムシかもしれません。
被害材から粉状の排出物が床に落ちてたらキクイムシの可能性が高いでしょう。
シロアリ被害の場合は土のようなものが食害箇所に付着している場合が多いので
見分けることが出来ます。
建物がシロアリ防除施工されていれば、薬剤の効果が持続している保証期間内は大丈夫ですが
防除施工されていない場合は植木や切り株に営巣したシロアリは、蟻道を伸ばして加害範囲を拡げるため、
地中の根を利用して建物内に侵入してくる可能性は非常に高いでしょう。
切株の撤去をして、床下の被害点検を受けられるのをお勧めします。
シロアリは冬眠しません。気温が下がる冬場は動きは鈍く行動力も少なくはなりますが、
休眠はせずに1年中活動しているため冬でも安心はできません。
粉状の排出物であれば、キクイムシの可能性が高いでしょう。
排出物は幼虫期の糞や食べかすで、成虫になって外に脱出する際に部材外へ押し出すので、
粉が見られたときはすでに部材内には加害虫はいないことが多いです。
ただシロアリの場合は部材内部を食害して、部材の割目や継目を蟻土で塞いでるので
表面には蟻道を構築しますが、振動などで蟻道や蟻土の一部が落ちてきている可能性もありますので、ご注意ください。
黒アリは住宅自体に被害をおよぼすことはありませんが、不快な気分になると思われます。
食べこぼしなどを求めて住宅内に侵入してきますので長期間食べ物を放置せず
食べこぼしの掃除もこまめにしてください。
ただ住宅内に黒アリを頻繁に見かけるときは、シロアリの生息が疑われる場合があります。
黒アリはシロアリを餌として家屋内に侵入することがありますので、
心当たりがなければシロアリが生息している可能性もお考えください。